★★ーfootballbootsの日記ー★★

サッカースパイクについてフラットな立場で紹介

〔解説〕アウトソールの形状について詳しく解説!

こんにちは!

サッカースパイク愛好家のフトニチブログです。


今回はサッカースパイクのアウトソールについて

詳しく解説していきます。


以前から、ナイキHGソールについて思うことや


アウトソールについてといった、アウトソール関連

の記事を出してきました。

〔詳しくは過去の記事をご覧ください〕


そこで、今回は形状の違いによる特徴を解説していきます。


まずは、スタッドの形状について


スタッドの形状については大きく分けると基本的に

2種類あり、
f:id:footballboots:20190930195505j:plain

このような円型スタッドには、


走った時やジャンプした時にかかる衝撃や圧力が分散されやすく、

足への負担が少ないといったメリットがあります。


また、ピッチに対して的確にグリップしてくれて、

スタッドの抜けがよく、ターンなどの細かな動きが

しやすいのもポイントです。


次に、このような
f:id:footballboots:20190930231639j:plain

ブレード型スタッドがあり、

グリップが強く、ピッチに、よりスタッドが刺さってくれるため、踏み込みのしやすさや

ダッシュ時の蹴り出しがしやすいことがポイントと

なります。


あとはダイヤモンド型スタッドや三角形のスタッドなど様々な形があります。

f:id:footballboots:20191001000404j:plain

このように、メーカー側が

そのスパイクのコンセプトや使用環境に対する安全性、使いやすさなどを考慮して合致した形状が採用されているというわけなのです。


もちろん、円型スタッド一辺倒とか、

ブレード型スタッド一辺倒のソール設計ではない

スパイクもあります。

f:id:footballboots:20190930231755j:plain

これはウルトレッツァAIですが、

このように、イニエスタが求めるターンなど細かい動きのしやすさを実現するために

円型スタッドを採用しています。


さらに、踵の安定感が欲しいというリクエストが


あったため、踵にはブレード型スタッドを採用したりという組み合わせの一例もあります。




それでは、アウトソールの機能性という面にスポットライトを当てていきましょう。


D-フレックスグルーブとは?〕
f:id:footballboots:20190930232209j:plain

当ブログやスパイクの機能性紹介記事でよく目にするワードですが、


D-フレックスグルーブを日本語にすると、屈曲溝です。


つまり、スパイクの屈曲性をサポートしている部分

を指しています。

例えば、上の画像はナイキのHG-Eソールなのですが、
f:id:footballboots:20190930233051p:plain
矢印で示した、溝となっている部分ですね。

ほとんどのスパイクには屈曲溝が採用されています。



ただし形状も様々で、硬さや材質の違いはスパイクによって変わってきます。
f:id:footballboots:20190930233554p:plain

矢印で示した部分がD-フレックスグルーブなのですが、

レビュラ3のアウトソールはねじれを特徴とした

モノとなっているため、内側へのねじれやすさ

という面ではとても優れています。


それに対して、ナイキスパイクのHG-Eソールは

ねじれが売りではなく、全体がTPU樹脂で構成されているので、ソール全体としての剛性は

備えていますが、ねじれやすさに特化しているわけではない、


つまり、同じ構造が採用されていても設計や材質に

よって全く機能性は異なってきます!



覚えておくと良いのが、硬いピッチでの使用なら、
         〔土や人工芝問わず〕


スタッドの表面積が大きいもの、


軟らかい土や立った状態の人工芝など、スタッドが刺さりやすいピッチなら、


スタッドの表面積が小さく、スタッド自体が細いものを使用したほうがよいことです。


〔リブ構造とは?〕

リブ構造とは、ソール自体の剛性を保ったり、


衝撃を逃がすための設計です。
f:id:footballboots:20190930234310j:plain

例えば、XーFLYのソールなら、

中足部のX字型の突起がありますが、これがリブ構造となります。


さらに、前足部のスタッドとスタッドを連結している突起もリブ構造です。



よって、円型スタッドに凹みを設けたことで、

強いグリップを発揮しつつ、


アウトソールの外側の樹脂を硬くして、内側を外側より軟らかくすることで、

内側には多少ねじれるけど、外側にはねじれにくい、


しっかりと足を守ってくれるソール設計になっています。


このように、アウトソールが適正位置で屈曲するのは、D-フレックスグルーブだったり、リブ構造といった設計によるものとなっています。

〔もちろん中底の強化によって剛性が高くなっているスパイクもあります!〕

最後に、材質という観点で説明します。


ナイロン樹脂やナイロンペバックス樹脂には、削れやすいけど、


軽くて高反発であるという特徴があります。


TPU樹脂は屈曲性に優れていて、耐摩耗性に優れているという特徴があります。


例えば、AG専用ソールを

「土グラウンドで使用することをオススメしないよっ!」と言っていることには理由があって、

安全性に悪影響が出てくる可能性があるのはもちろんなのですが、

人工芝で使用する場合、メーカーはスタッドが削れることをあまり想定しておらず、


軽量性促進のためにナイロン樹脂が採用されていることが多くて、

ナイロン樹脂で構成されたソールを土グラウンドで使用すれば、


数日間、もしくは数時間の間で削れてしまって、

使えなくなってしまう恐れがあります。


さらに、スタッド折れの心配もあり、


非対応グラウンドで使用して破損してしまっては


本末転倒ですよね。



しかし、同じ樹脂でも形質の違いが大きくある場合があるため、一概に言い切れないことが多いです。

なので、材質の特徴が、どんな時も正しいというわけではありませんが、参考になれば幸いです。

というわけで、アウトソールの形状の違いによる特徴を解説しました。


気になるところがあれば、コメント欄からお願いします!


今回もご覧いただきありがとうございました!!




サッカーあるある

「副審じゃんけん」